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活性汚泥法について

排水処理に使われる活性汚泥法とは、曝気槽内で排水と好気微生物を、空気を送り込みながら接触させることによって分解し、排水を浄化する方法です。ここでは、この活性汚泥法に関し、その種類などについて解説します。

活性汚泥法の種類

活性汚泥法では、最終的に汚泥生物と彼らが生活している環境水、すなわちきれいな水を分ける必要があります。この「きれいな水を得るための手法」の違いから、活性汚泥法は大きく2つの方法に分類されます。それぞれの方法について解説していきます。

標準活性汚泥法

こちらの手法の方が広く使われています。汚泥生物は通常は水より若干重いので、「沈殿槽」という水槽に活性汚泥を静かに置いておくと、汚泥生物のみ下に沈んでいき、処理水が「上澄み液」として得られます。これは重力を利用して汚泥生物と水を分ける方法であるため、多少の濁りは残るものの、うまく管理すれば、あまり問題にはなりません。沈殿した活性汚泥(微生物)の一部が再び沈殿槽に戻され、残りは余剰汚泥として排出されます。

このように標準活性汚泥法では、「工場排水を浄化させる」ことと、「汚泥生物をうまく沈ませる」ことの2つをクリアする必要があります。そのため、汚泥生物の状態を随時チェックして管理し、必要に応じて薬剤などを加えながら、排水処理システム全体を管理してうまく運用しなければなりません。

膜分離式活性汚泥法(MBR)

この手法は、「膜」というフィルターを使用して、活性汚泥から汚泥生物だけを濾し取り、「きれいな水を取り出す」という手法です。膜が破れなければ、汚泥生物が取り出された水に混じることはないため、水道から出る水のような、いつもきれいで透明な水を得ることができます。

この方法を使えば、標準活性汚泥法のように、汚泥生物をうまく沈ませなければならない、という心配がないため、活性汚泥の状態があまり良くない時でも、「透明な処理水」を得られる可能性が高まります。膜分離式活性汚泥法は、標準活性汚泥法の弱点をカバーできている方法といえます。

膜分離式活性汚泥法の特徴として、既存の設備を改修または一部増設するだけで排水処理量を大幅に増加できる、膜に対するケアは月一度で済む、透明な処理水をいつも確保できる、沈殿槽の処理水のようにSSが流出することはない、沈殿槽が必要なくなるため汚泥流出の心配がない、などというのがあげられます。

活性汚泥処理は環境整備が重要

活性汚泥処理を正しく行うために、以下のような環境条件を整えることが必要です。

特に空気(酸素)の供給が重要となることはもちろん、必要となる酸素量は、排水の有機物を分解する酸素量と、活性汚泥中の微生物が活性を維持するのに必要な酸素量の合計となります。そのため、たとえば工場の休日が続き、曝気槽に流入する排水がなかったとしても、活性汚泥が活性を保つための酸素量の供給は欠かせません。

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