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ルーツブロワ

ここでは、排水処理施設における生物化学的処理に必要な「ルーツブロワ」について紹介しています。ルーツブロワの概要から、役割、仕組み、トラブル事例、対策についてまとめましたので参考にしてください。

目次

ルーツブロワとは

ルーツブロワは、ある場所に空気を送り込むための装置です。水処理施設や工業用掃除機、バキュームカーなど多様なシーンで用いられています。排水処理施設におけるルーツブロワの用途は、排水の生物化学的処理です。

槽内の汚水は微生物の増殖と活動によって浄化することができます。しかし、槽内の空気が不足しているとプランクトンが活性化しないため、ルーツブロワによって槽内に空気を吹き込んで微生物の活性を維持します。排水処理施設の生物処理槽に欠かせない装置です。

ルーツブロワの仕組み

ルーツブロワは、内部にローターが取り付けてあり、ローターを回転させて吸気・排気を行う仕組みです。本体には吸気用と排気用それぞれの穴があり、吸気側からローターを回転させることで、内部に空気を送り込んだのち、排気口に送風する流れが形成されます。

シンプルな仕組みですが、吸気側から排気側へ空気を押し込む形となるため、以下のようなトラブルが生じる可能性もあります。

ルーツブロワに関するトラブル事例

ルーツブロワ内部で空気を送風する際、ローター同士や、ローターと内部の隙間が狭いと、漏洩がなくなり1回転あたりの空気流量が増加します。これはメリットですが、一方で隙間があまりにも狭すぎると、異物を噛み込んでロックしてしまい、回転不良を起こす危険もあるため注意が必要です。

もちろん、経年劣化や外部要因による故障やトラブルが起こるリスクもあります。ルーツブロワは長年使用することで徐々に消耗したり機能が劣化したりする機械です。そのため、定期的な点検やメンテナンスを行うことが重要になります。

まとめ:正常な処理が行えるよう日々メンテナンスを

ルーツブロワは、排水処理プラントで生物化学的処理を行う際に必要な装置です。空気供給源の役割を果たし、槽内のプランクトンを活性化して適切かつスムーズな浄化を実現します。正常な機能を維持するために定期的なメンテナンスが必要となるため、ルーツブロワを導入する場合は、メンテナンスサポートが充実している専門会社に依頼するのがよいでしょう。

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